正体(読んだ本のはなし)

1月に読んだ本の感想です。

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正体(染井為人)

あらすじ

埼玉で二歳の子を含む一家三人を惨殺し、死刑判決を受けている少年死刑囚が脱獄した! 東京オリンピック施設の工事現場、スキー場の旅館の住み込みバイト、新興宗教の説教会、人手不足に喘ぐグループホーム……。様々な場所で潜伏生活を送りながら捜査の手を逃れ、必死に逃亡を続ける彼の目的は? その逃避行の日々とは? 

(なるべくネタバレのないように・・・)

少年死刑囚の逃亡と人との関わり合いが短編的に展開されていきます。物語は各登場人物からの視点で語られています。

隠された真実に徐々に読者も近づいていくように物語は展開されていきます。

最初はただただ不気味なイメージの「少年」ですが、どんどんと「スーパーマン」的な印象が強くなっていきます。

「自分だったらどうするか」小説では感情移入しつつこれを考えるのが醍醐味の1つですが、いろんな視点があるのでさらに面白くなっています。

全体を通じて、人の認知バイアスやSNSの悪い面など最近の話題にも触れた物語となっています。

読み終わった際にはなんとも言えない気分になります。終盤、涙したという感想もありました。

私はラスト数行を読んで、「なるほどそうきたか」と思いました。

映像化されているということは後から知りましたが、こちらも評判は良いようなのでぜひみてみたいと思っています。ラストが異なるようです。

ただただ面白いというだけではなく、いろんなことを考えさせてくれる物語というものがあります。私にとってはこの小説はその1つでした。

おすすめです。

そして人の認知バイアスについて

こちらの「情報を正しく選択するための認知バイアス事典」こちらもおすすめです。

小説とは一見無関係でもありますが、いかに自分が間違える人間なのかということを思い出してこちらの本を思い出しました。

合わせて読んでみて下さい。

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